口内環境は大自然のように整える
【口内環境】は身体の一部です。
口内環境は、身体の状態変化による影響を受けます。
その身体は、心の状態によっても、影響を受けます。
その心は、生命力の強さによっても影響を受けます。
生命力には、栄養補給が必要。
人間の唯一の栄養補給は食事。
咀嚼して吸収できる形にするのは歯。
歯は、【口内環境】の影響を受けます。
・・・どこが悪くなっても、すべてに影響をおよぼすのが人間です。
人間(カラダもココロも)は、大自然のように、
さまざまなエッセンスが合わさって、バランスをとっています。
生態系が崩れてしまえば、さまざまな自然災害が発生してしまうように、
人間もバランスを崩せば、いろいろな病気がおこってしまいます。
さらに、口内環境は、栄養素の取り込み口であるため、直接的な外界からの【汚染】の影響を受けてしまう、閉塞空間でもあります。 たとえるならば、それは「水槽」のよう・・・。
魚(歯やハグキ)が健康でいるためには、プランクトン(口腔内常在菌や唾液)がしっかり働けるように、毎日の蒸発水分の補給(毎日の歯ブラシで、お口のケア)をすることが大切。
それだけでは残ってしまう悪化ポイントは、水質(口内環境バランス)を崩してしまう前に、1〜6ヶ月程度の水槽の洗浄(定期的なクリニックでのケアを有効活用)をすることで、より長期間の健康が保たれます。
・・・それが口内環境を、大自然のようにバランスを保つ極意です。
悪い菌ばかり、では「ない」口内環境
かつて歯周病菌をはじめとする悪い口内細菌が繁殖することで、高齢者の死因の6割を占める肺炎リスクが高まるため、毎日の歯ブラシやクリニックケアで口内環境をキレイに維持しましょうと言った歯科医師がいました。
それをとりあげたメディアが「肺炎は、お口の中の細菌が悪い」と、誇張して報道しました。
それを見た医科系の医師で、「細菌が悪いならば、抗生剤が有効のはずだ」という考えから、薬剤による口内環境の殺菌を試みた結果、肺炎になってしまう人がもっと増えてしまった、というできごとがありました。
口内環境を守ってくれていた口腔内常在菌まで抗生剤で殺菌してしまったのです。
・・・お口の中は、自己治癒力を最大限に発揮できる場所。
薬も使いどころを間違えてはいけません!
口内環境に応じたクリニック・コントロールが有効なのです。
実際に、
肺炎発症率や肺炎に伴う発熱など、口腔ケアをしていない人に比べて、口腔ケアをした人のほうが、半分近くまで減少した(肺炎にかかりにくい人が増えた)という報告がいくつもあります。
口内環境のバランス維持は、歯科医院を有効にご活用ください。
カラダのために歯科からアドバイス
腸内細菌と同じように、お口の中にも善玉菌(口腔内常在菌)と、ムシバ菌・歯周病菌をはじめとする悪玉菌が存在します。
①お口の中のお手入れが悪ければ、悪玉菌が増えてしまいます。
②体調を崩してしまえば、善玉菌が減ってしまうこともあります。
どちらも口内環境のバランスを崩してしまう!ので、日頃の対策が大切です。
①は、毎日の歯ブラシと定期的なクリニックケアが最も効果的です。
②は、日常生活(日々の健康意識)が、もっとも大切になります。
早い段階で体調変化を知り、適切な対処をする事が、悪化を防ぎます。
・・・とはいっても自分で体調の変化に気づくのは至難。
東洋医学でいう“未病”の状態を察知するには、東洋医学の診断がベスト。
自分でも気付かない変化を、人間の身体はSOSサインを出して警告してくれています。
そのうちの1つの方法が “舌診”(ぜつしん)。
舌の形や色、スジや舌苔、血管などの状態を見て、全身の体調を知る、古来からある診断法。
現代医療においてもその有効性から、様々な医科の分野でも診断に活用されています。(現代医療は温故知新という進化も遂げているんです)
いつもお口の中を見ている歯科医師にとって、舌診は有効な診断方法です。
通常の歯科治療においても、患者さんに対する安全性の確保に役立ちます。
“未病”=病気未満の体調変化 であれば、当クリニックでは医食同源のことわりに沿って栄養学や薬膳をもとにした食材アドバイスをさせてもらっています。
逆に病気の疑いがあると判断した場合には、各医科の診断を受けられるように、お伝えしています。
口内環境は“体内環境”の1つです。
口内環境を改善するためには体内環境からアプローチすることも必要な場合があります。
もっとも手っ取り早いのは、カラダが求めている必要な栄養素を、正しく補給してあげること!
大自然の中の1つ。
・・・人間。
現代社会においては、必ずしも“自然”でいられないことが多いでしょう?
そんなときでも、身体にイイことを1つでも増やしてあげて!
ちょっとしたことの積み重ねがあるだけでも、
大自然の生命力は、力強く反応してくれるのですから。